ディートリヒの解き放った呪文が虚空を舞う。 次々と消滅するクリーチャーたち・・・
そして、戦いは終わった・・・
D:脆すぎる・・・
GM:いやぁ〜、もうヴァルキュリオスの兵隊さん達は呆然としているよ? はっきり言ってね。
シュウジ:じゃあメカに乗っている人たちに、「大丈夫! 君たちが弱いんじゃなくて、俺達が強過ぎるだけだから」とフォローを・・・(笑)
D:それ・・・ただの嫌な奴でしかないぞ。
ゼーベン:と言うか、そういう問題か?
D:まぁ・・・何にせよ、これは兵士達の鍛錬が必要だな。
シュウジ:って、メカに乗っている時点で鍛錬も何も無いぞ?
D:でも、中のパイロットが強くなれば多少は強くなるんでは?
サリーナ:しかし・・・攻撃兵器が相手の防御を破れないのでは根本的に勝てないと思います・・・
D:なる程・・・確かにその通りだな。
ゼーベン:とすると、兵器の開発力の方が大事だな。 少なくとも、この国の場合は・・・な。
D:ふむ・・・。 で、このA−Kの攻撃兵器ってやはり魔法が元になっているのか?
GM:まぁ、一応はね。
D:という事は魔法の仕組みやらを教えてやればいいのかな?
『ディートリヒ先生の魔法講座〜!』とか言って(笑)
サリーナ:しかし・・・仮に私達の魔法を教えても、使い手の魔力が不足していては意味が無いと思いますが?
GM:確かに。 どちらかと言えば、ベースになる魔法を強化しましょうって話になるかな。
ゼーベン:ちなみに今の魔法弾は誰の魔法をベースにしてるんだ?
GM:そりゃあ、この国においては『大魔術師』って言われてる魔法使いの魔法かな。
で・・・それを科学力で増幅している。
ゼーベン:兵士の魔法力を抽出して使っているのでは無い訳か。
サリーナ:要は、弾丸を作る際に込める魔法を強化すればいいと?
D:ふむ・・・ なんなら試しに俺らに貸してみろや。
GM:・・・何? もしかして魔法を詰め込むのに協力するつもりか?
D:協力してやってもいいよ。
GM:なんか妙に善人やな(笑)
D:ただ、詰め込む魔法はこちらに任せてもらうけどな。
GM:・・・あまり無茶な魔法を詰め込んで、『撃った瞬間壊れました』なんて事のないようにな(一同爆笑)
D:ふむ・・・ 命中率と威力が共に高い魔法となると・・・
サリーナ:命中率は関係ないのでは?
シュウジ:確かにそれは撃ち手の問題のような気がするぞ。
GM:確かにその通りだね。
D:なる程な・・・ すると威力だけ追求すればいいのか?
GM:それは確かにそうなんだけど、さっきも言ったように度が過ぎると撃った瞬間に銃身が溶けるよ?
D:どの程度までなら耐えられるんかなぁ・・・
GM:元の魔法の威力を知りたい?
ゼーベン:恐らくは20〜30くらいでは?
GM:正解。 20だ。
シュウジ:にじゅう〜!? カスみたいな威力やな・・・
GM:でも増幅されて魔力弾としては40の威力になってたんだけどね。
シュウジ:それでも俺でも防げるぞ。
GM:ちなみに先のクリーチャーの抗魔力は50・・・当然ながら抜けない訳だ。
D:なら『黒芒槍(グノワール)』ならどうだ? 攻撃力は63だが・・・
GM:まぁ・・・素直に2倍にすると126よなぁ・・・
PC一同:・・・・・・・・・
D:銃身・・・持つかなぁ(苦笑)
サリーナ:・・・なんとなく・・・ですが、無理な気がします。
シュウジ&ゼーベン:同感・・・
D:やっばり? これでも駄目か〜!?
GM:倍増して80前後くらいっていう、ちょうど良さそうなのは無いのか?
サリーナ:・・・ありません・・・
D:ん〜・・・・・・・あっ! あるある!! 攻撃力40ってのが・・・拡散型の範囲魔法だけど(笑)
かくして、ディートリヒはA−Kの魔道兵器の強化に協力することとなり、一行は暫らくの間ヴァルキュリオスに滞在する事になります。
その時間を利用して一行は、魔法アイテムの強化や手持ちの技を磨くなどして過ごします。
そんなある日、1人の伝令によって凶報が舞い込みます。
GM(伝令):た・・・大変です!
GM(ヴァルキュリオス国王):どうした? 落ち着いて話さんか。
GM(伝令):テ・・・テラが・・・テラ共和国が、エイサー王の軍門に下りました!!
PC一同:なにぃぃぃぃぃ!
GM(伝令):それも、一戦も交えることなく降伏したとか・・・
D:あの爺さん・・・脅迫に負けたな。
シュウジ:情けな〜。
ゼーベン:で・・・現実問題として脅威になるのか?
GM:んー・・・、なるかもね。 と言うのが、君達はあの国が保持している『賢者の石』をそのままにしてきただろ?
そして『賢者の石』は上手く使えば『天使』の力を抑える事が出来る。 という事は・・・
サリーナ:・・・こちらの戦力低下に繋がる可能性がある・・・と・・・
D:どうしたものかねぇ・・・
シュウジ:最初の時に、全部回収しとけば良かったなぁ(−−)
GM(ヴァルキュリオス国王):各国の王が協力して対抗せねばならぬ時に・・・何という事だ!
ゼーベン:取りあえず最大の問題は『賢者の石』か・・・ それ以外の脅威は無いんやな?
GM:そう考えていい。 そもそもエイサー王が取り込みにかかったのも、『賢者の石』が最大の目的だろうしね。
ゼーベン:なる程ねぇ・・・
その日は緊急の対策会議が開かれた。 しかし・・・有効な対応案が出る事は、最後まで無かった・・・
そして、その夜・・・
* * *
ここは第1話における行動による分岐です。
もし、隠された『賢者の石』を探し出す探索系のシナリオに進んでいれば、最後のシーンは違った事態になってました。
探索系のシナリオに進んだ場合は、エルフレアの天使がメインとなり、PC達はそれをフォローするという・・・割と楽な展開になるハズでした。
まぁ・・・その場合に比べるとPC達が主導の展開になっていきますが、代わりに1話の後にパワーアップしてる訳で(^^)
どっちが良いと言う訳ではありませんが、少し苦しい展開になったかも知れませんね。