出立の前に・・・

翌朝、エイサー王国へ帰還する事となり準備を整えていた一行。
出立の準備を終えてそれぞれが休憩していると・・・

GM:「今、お暇でしょうか?」と言う声がゼーベンの背後からします。

ゼーベン:うぉ!? 誰だ?

GM:ああ、センカ王女だよ。 どうやら彼女も準備を終えたらしい。

ゼーベン:これはこれは・・・ えーと、準備は整いましたか?

GM(センカ):はい。 また道中の護衛を宜しくお願いします。

シュウジ:まぁ・・・タイタニック号に乗った気分でいて下さい(一同爆笑)

GM:それは沈むってば!(笑)

ゼーベン:「まあ・・・ご安心下さい」とくらいは言っておこう。

GM(センカ):はい・・・。 ところで一つお伺いしたいのですが?

ゼーベン:何か?

GM(センカ):あなた方は何故、私達にここまで協力して下さるのですか?
         今回の事に関しても、エイサー王城で待っていた方が楽だったでしょうし、A−Kの件にしても別に協力する必要は無かったのでは?

ゼーベン:とりあえず負けたらシャレにならないからな。 出来る範囲で最善を尽くしたい。
      ・・・もっとも純粋に放っておけないだけって奴もいるし・・・それぞれだな。

GM(センカ):私は目覚める前までのいきさつは存じませんが、誰かに無理やり言われて協力している訳では無いのですか?
         もしそうなら・・・非常に申し訳なくて・・・

ゼーベン:・・・まぁ、身内の約2名が突っ走ったとも言うし(一同爆笑)、納得してないのもいるかも知れないが・・・

GM(センカ):・・・今はそうでもありませんが、かっての私は命令に対して常に従順に従っていました。
         自分自身の感情よりも、国の事や父王の命令を優先していました。 もしそのような状態で協力されているのなら・・・

ゼーベン:あ・・・それは無い。

D:・・・俺はそれかも・・・天の声として言わせてもらうなら(一同爆笑)

サリーナ:そうなの?

D:嫌々では無いけど、納得はしていないかも。 自分を殺して、パーティーに流されるままに(笑)

シュウジ:って、流されるのを楽しんでないか?

D:そうとも言うが・・・そうでもしないと、やってられないとも言うぞ? もぅ・・・姫様が俺に聞いてくれたら本音を全部言ったのに〜!!(笑)

ゼーベン:・・・まぁ、そう気になされるな。 本気で嫌なら従うような連中では無いからな。

GM:「・・・ありがとうございます。 それではまた後ほど・・・」と言って彼女は去っていきます。

それから暫らくして出立の時間が来ますが、ここで戦略的な相談がPC達に持ち込まれます。

D:つまり、素直にエイサー王国に戻るか、テラ共和国に強襲を仕掛けるか・・・か。

サリーナ:確かに『賢者の石』の事を考えると強襲も手ですが、護衛がかなり弱くなりませんか?

D:俺らが離れた場合の戦力ってA−Kの一軍団と天使が2人か・・・非常に不安だな。

ゼーベン:とりあえず予定通りに帰るとしようか。

シュウジ:『二兎を追う者、一兎も得ず』と言うしな。

D:それに誰にも言って無いけど、冥魔が動いているというのを知っているだけに、パーティーを分散させるというのも気が進まんしな。

他のPC:そーいう情報は言えって!

D:いや〜。 これはやはり『まだ』言えんだろ?

GM:まぁ気持ちは解るけど、手遅れにならないようにね(苦笑)

サリーナ:・・・そう言えば、ディートリヒ・・・少し顔色が悪くありませんか?

D:えっ?

サリーナ:先程のシーンからすると、そんなに眠れなかったのでは?

D:うぉ!? 確かにそうかも・・・

サリーナ:なら、「昨日・・・何かありましたか? かなり疲れている様子ですが・・・」と聞いてみる。

D:聞くか!? うーん・・・ここは誤魔化そう。「いや・・・どうも最近寝付きが悪くてな」・・・と。

シュウジ:枕が変われば寝れないってか(笑)

ゼーベン:そこまでデリケートだったか?(一同爆笑)

シュウジ:『絶対に』それはないだろ!(笑)

D:お前ら俺をどう見てる? まぁ・・・確かに違うけどな(笑)

サリーナ:なら・・・「何か悩みがあるようでしたら言ってみて下さい・・・」と静かに言います。

D:ああ・・・気が向けば・・・な。


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